実はあまり知られていない『偏差値』について

塾長ブログ

早慶合格への道先案内人、
早慶維新塾 塾長 野田英夫です。

皆さん、
「偏差値」のこと、
どれだけ知っていますか?

今回は、
わかっているようでわかっていない、
「偏差値」について書いていきます。

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偏差値って何ですか?

皆さん、
「偏差値」って何ですか?

わかっているようで、
わかっていないのが「偏差値」です。

しかし、
しっかり理解しておくと、
とても活用できる資料となりますので、
しっかり勉強しておきましょう。

偏差値というのは、
「自分の学力を見極める『判断基準』になるもの」です。
「学力の判断基準」ですね。

つまり、
偏差値の数値をみると、
「いま自分がどれだけの学力があるのか」
これがわかります。

そして、
受験者のなかで、
「いま自分がどの位置にいるのか」
これもわかります。

とても有効な資料ですよね。
でも、気をつけないといけないことも多いのです。

偏差値「50」はスゴイのか?

まずこの「偏差値グラフ」をみてください。

このグラフですが、「山」になっていますね。
この山の頂点が、
偏差値「50」の位置です。
山の頂点ですから「良い成績」のように感じますね。

でも、そうじゃないんです。
このグラフの上下ですが、
「成績の良し悪し」を表しているのではありません。

これは、この試験を受けた「受験生の数」を表しているのです。

だから、山の頂点である偏差値「50」というのは、
「いちばん受験生が多い」という意味なんです。
偏差値50の受験生がいちばん多いということです。

また、偏差値50というのは、
この試験で「真ん中」を意味しています。
この試験で、偏差値50だったということは、
受験生のなかで「真ん中の位置」にいるということです。

良くも悪くもない「普通の成績」といえます。

さらに、右か左に行くと
偏差値50➡60(40)➡70(30)と急な坂となっています。
つまり、どんどん受験者が少なくなっていきます。
偏差値50がいちばん受験者が多くて、60(40)➡70(30)になるとさらに受験者が減っています。

試験によって偏差値が違う?

試験によって偏差値の数値は違ってきます。

難しい問題の試験では、
高い偏差値が出にくい傾向になります。
一方で、
易しい問題の試験では、
高い偏差値が出やすい傾向になります。

そのため、
先ほどの「偏差値50」ですが、
試験によって「価値」が変わってきます。

同じ偏差値「50」でも、
難しい問題の試験では、「価値が高い」
易しい問題の試験では、「価値が低い」
このように試験の難易度によって価値が変化することになります。

また、試験の難易度に加えて、
「受験生のレベル」でも偏差値の価値は変わっています。

例えば、
成績優秀な生徒ばかりが受験したテストでは、
偏差値50は「価値が高い」ということです。
優秀生ばかりの中で、
「普通の成績(偏差値50)」が取れているのですから。

例えば、東大を目指す生徒のための「東大模試」で、
偏差値「50」なら大した学力があるといえますよね。

模擬試験によって同じ学校でも偏差値が違う!

ちなみに早稲田実業中等部(男子)の偏差値はいくつでしょうか?
———————————————————————
サピックスオープン     偏差値「55」
四谷大塚合不合判定テスト  偏差値「64」
日能研全国公開模試     偏差値「64」
首都圏模試センター統一合判 偏差値「74」
———————————————————————
どうですか?
模擬試験によって、これだけ違うのです。
同じ学校でも、これだけ「偏差値」が違います。

つまり、
サピックスオープンでは、
あまり高い数値が出ていないので、
「問題が難しい」
「受験者のレベルが高い」
こういう傾向にあるということです。

逆に、
首都圏模試センター統一合判では、
比較的に、
「問題が易しい」
「受験者のレベルが低い」
こういう傾向にあるということですね。

では、サピックスオープンで「偏差値55」を取っていれば、
「早稲田実業中等部は合格できる」ということでしょうか?

残念ながらそうはなりません。

なぜか?

サピックスオープンの試験問題は、
早稲田実業中等部には向いていないからです。
サピックスオープンというのは、
御三家などの難関進学校向けに作成されています。

早稲田実業中等部は付属校(系属校)ですから、
難関進学校向けに作成されたサピックスオープンの問題では、
合わないということになります。

一方、
首都圏模試センター統一合判の試験は、
付属校よりに作成されています。
早稲田実業中等部を受験するのだったら、
こっちの方が向いている試験といえます。

このように、
偏差値をそのまま信じてしまうと痛い目に合います。

偏差値「60」以上の学校を志望する家庭が多いですが・・・

よくこんな言葉を耳にします。
「偏差値60以下の学校だったら公立に行かせます!」

こういうお母様に聞いてみたいことがあります。
「じゃあ、偏差値60って上位何%か知っていますか?」と。

「偏差値60の生徒」は、
全体の「約16%」しかいないんですよ。

トップ16%だけが偏差値60以上なのです。
「6人のうち1人だけ」。

さらに、
「偏差値70の生徒」は、
全体の「約2.3%」しかいません。
100人のうち2名だけ。

いかに現実が厳しいか、
おわかりいただけたでしょうか?

さらに、中学受験というのは、
受験しなくてもいいのに、
「あえて受験している」生徒たちなのです。

つまり、高校受験の偏差値と比べて、
明らかに優秀生が多いので価値の高い偏差値となっています。
中学受験の偏差値「50」というのは、
高校受験の偏差値「60」と同等といえます。

ちなみに、
大手進学塾の偏差値60以上の学校への「合格率」をご存じですか?

偏差値60だから、
「約16%」ですか?

いや、もう少し良い数字です。

「約25%」
4人のうち1人だけです。

「約16%」➡「約25%」に向上しているので、
塾に行かないより、
行っていた方が、いくらかマシというレベルです。

私はこれからも思っていることを本音で書いていきます。
塾業界で蔓延している非常識を明らかにしていきます。
皆さんに少しでも早く目を覚ましてもらうために!

では、また!
もし、受験のことでお困りのことがありましたら、
野田英夫がカウンセリング(無料)を実施します。
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