早稲田佐賀中学校2019

入試分析

早稲田佐賀中学校
2019年度

早稲田佐賀中学校(統一合判偏差値 男子:66/女子:65)
2019年度入試情報
筆記試験 国・算・社・理
入試日1/13 性別:男子

定員 出願者 志願倍率 受験者数 合格者数 実質倍率
120名 492名 6.15倍 469名 227名 2.07倍
入試日1/13 性別:女子
定員 出願者 志願倍率 受験者数 合格者数 実質倍率
120名 238名 5.95倍 233名 118名 1.97倍
過去6年間の実質倍率
性別:男子
2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度
2.07倍 1.61倍 1.37倍 1.49倍 1.27倍 1.43倍
性別:女子
2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度
1.97倍 1.45倍 1.29倍 1.59倍 1.31倍 1.36倍
2019年度入試は、昨年度を上回る結果となりました。また、2020年度入試の予想偏差値も男子が「66」・女子が「65」に上がったことで、更に難関化すると思われます。早稲田佐賀は、早稲田中学校と同様に50%の推薦枠を持ちますが、同時に難関国立大学・医歯薬系大学を目指す進学校の側面を持ち、「九州一の進学校」を目標としています。また、「早稲田佐賀の最大の特徴は寮生活」と自負するように、附設寮の八太郎館では全国各地から多くの生徒が集まって共同生活を送っています。食事をはじめとする生活面のフォローはもちろん、毎日3時間以上の自主学習時間の確保、学校の教員が担当するドーミー・スクールなどの学習面のフォロー態勢も万全な学校です。また、1月入試は、本校・名古屋・福岡・北九州・熊本会場に加えて、首都圏にも会場が設けて実施され、試験から入学手続きまでを首都圏で済ませることが可能です。地方にありながら毎年受験者数を増やしており、今後は難関化がさらに進むと考えられるので、きちんとした対策が必要であると言えます。

国語

2019年度入試分析

大問数3題、小問数38題と、若干増加していますが、知識事項の増加なので時間が足りなくなることはないでしょう。大問3が漢字と知識問題というのは変わりませんでした。60分の試験時間を考えると、適切なボリュームです。知識事項が増加したということは、漢字・文法が苦手な生徒は大きく失点するということです。得点しなければならない問題は確実に得点できるよう普段から準備をしましょう。 論述問題が大問1(説明文)で50字以内が1問、大問2(物語文)で30字以内が1問出題されています。急激に人気がでて、レベルも上がっていることを考えると、論述問題で得点できるかどうかは大きな差になっていることが考えられます。 今まで以上に「難関校を受験する」という意識をもって普段から準備をすることが必要といえるでしょう。

2019年注目問題


大人から見たら何でもない問題かもしれません。しかし、小学生が大人と同じように考えられるかは別です。「まるで~ようだ」「はずはない」など、必ず一緒に使わなければならない言葉に気が付くか(しっているか)ということが一つのポイントでしょう。 (ウ)についても、社会で学習する「日本時の食生活の洋風化」ということにこだわってしまうと上手に作れなくなってしまいます。 近年の国語教育の目標である「日本語を使う」という力が必要になる問題です。単純に「読解する」「言葉を知っている」ということだけでは解けない問題といえます。 普段の学習から正しく日本語を使う、文章を書くことを意識して学習を進めてください。

過去10年の単元別出題傾向

算数

2019年度入試分析

制限時間60分・配点100点・大問5題・小問26題で、1で基本的な計算問題と一行問題が追加され、問題数が昨年の8題から5題増え13題になりました。以下に設問ごとの難易度をまとめました。Aは一般的な基本問題、Bは標準問題、Cは応用問題となっています。前年度よりも、全体を通して比較的解きやすくなったようです。基本から標準レベルの問題が、バランスよく出題されていました。問題数が増えたので、時間配分に若干注意が必要です。

まず1の13題は、基本的な問題がバランスよく出題されていました。中には、問題文を丁寧に読まないと、時間がかかってしまう問題が含まれているので要注意です。範囲の偏りはなく、毎年色々な分野が出されるので、すべての範囲に対応できるように、準備しておきましょう。もちろん、全問正解が必至です。次に2の割合の問題は、資料から読み、割合の基本的な考え方か定着できていると、やさしい問題に感じられます。(3)に考え方を書く記述問題がありましたが、日頃から途中式や考え方を書く習慣をつけていれば、全問正解できる問題でした。3は平均の問題。条件整理と基礎知識の定着がカギになります。4は平面図形の辺の長さと面積比の問題。(1)(2)は時間をかけずに正解できます。(3)は比や相似の知識をフル活用して得点しておきたい問題でした。5は立体図形の水面の深さと体積の問題です。相似の考え方を上手に使って解く問題で(1)は基本問題。(2)(3)は正しくイメージできれば、あとは計算力。基礎知識を使って、丁寧に考えれば正解できる問題でした。

2019年注目問題



相似の問題を常日頃から練習していると、苦労せずに解ける問題です。相似に関しては、平面図形・立体図形どちらの内容でも、自信を持って臨めるように準備しておきましょう。

過去10年の単元別出題傾向


早稲田佐賀中学校は、立体図形に関する問題がよく出題されるのが特徴です。体積や表面積の求積問題を中心に、基礎学力を早目に完成させた後、標準レベルの問題演習を行うとよいでしょう。早稲田系の過去問を使って問題演習を行うと効果的です。

合格のために

  1. 毎日の計算練習で、計算力を身につける。
  2. 基礎を早目にマスターする。
  3. ランダムな問題集で、実戦力を身につける。
  4. 図形は相似の問題を中心に平面・立体ともに丁寧に練習する。

社会

2019年度入試分析

大問数3題・小問数44題と例年通りです。また、早稲田佐賀は、毎年必ず「九州地方に関係のある問題」が出題されますので、普段の学習から対策をしておく必要があります。以下に設問ごとの難易度をまとめました。Aは一般的な基本問題、Bは標準問題、Cは応用問題をそれぞれ示します。早稲田佐賀合格のためには、AとBの問題は確実に正解しておかなければなりません。

2019年注目問題


1は「ある決まり」によって選んだ県とその県の情報を表にまとめた地理問題が出題されました。早稲田佐賀中学校は試験時間が40分あり、他の中学校よりも試験時間は長くなっています。ですが、解答数が多いので、上記の問題に多くの時間を費やすと、たちまち試験は終わってしまいます。この問題に直面した場合、この表に書かれている情報を瞬時に見つけましょう。イメージは、クイズを解くような感じです。ちなみに、2019年度入試の場合では、問16で表に共通する内容は何かを答えさせる問題が出題されています。ちなみにこの問題の答えは、「表の上から下に行くに従って、県庁所在地名がしりとりでつながっている」となります。分からなければ、自分が解ける問題にうつりましょう。時間の使い方が試される上で、非常によい問題です。 2は「男女共同参画社会」を題材とした公民問題が出題されました。問6の「資料とその資料の説明原稿を読んで文中の(  )に当てはまる文を簡潔に書く」問題以外は、基本レベルから標準レベルの問題が大半ですので、多くの受験生が取れたと思われます。ちなみに問6の問題は、グラフを細部まで読み取れば解ける問題ですので、焦る必要はありません。もし、答えが分からないのであれば、自分が解ける問題にうつりましょう。時間の使い方が試される上で、非常によい問題です。3は各時代の人々の暮らしや社会の様子に関する歴史問題が出題されました。問題数は19問と多いですが、どの問題も基本問題・標準問題レベルですので、高得点が取れたと思われます。

過去10年の単元別出題傾向


早稲田佐賀中学校の歴史は、ほぼ全ての単元から満遍なく出題されています。よって、歴史で躓くと点数が取れないということになります。歴史が苦手な場合は、早期に対策をする必要があります。

合格のために

早稲田佐賀合格へのカギは、どの分野においても満遍なく対策をすることです。また、早稲田佐賀の入試問題は、記述問題が大問毎に出題されますので、普段の学習から一つの社会用語(人名・地名・出来事など)から沢山のキーワードを導き出す訓練(点と点から一つの線にする訓練)をする必要があります。また、早稲田佐賀の特徴である「九州地方に関係する地理・歴史の問題」も出題されますので、普段の学習から取り組むことをお勧めします。

理科

2019年度入試分析

今年度は大問数4,小問数19,解答箇所32で,昨年と比べ解答箇所のみ少し増えました。解答形式は,選択形式がやや多めですが複数選択や組合せを選ぶなど難度はやや高くなっています。記述は出題されていませんでした。以下に設問ごとの難易度をまとめました。Aは一般的な基本問題,Bは標準問題,Cは応用問題をそれぞれ示します。

大問1は「メダカ,生物のつながり」の問題でした。後半の設問では,唐津での設定ですが内容は一般的なものです。問6の食物連鎖の個体数の変化はしっかり勉強できていたかが問われています。大問2は「水溶液」。各実験の結果の表を利用して解く問題でした。

2019年注目問題


濃度が変化する場合は,まずは最初の設定の濃度で計算しましょう。最後に濃度を修正します。この問題であれば,比より40mlの塩酸で中和することが分かります。濃度が2倍なので,半分の20mlが答えとなります。大問3は「地層」の問題。海底の隆起や沈降,断層のでき方のちがいなど苦手としやすい問題です。知識をしっかり整理しておくことが必要な問題でした。大問4は「まめ電球と回路」の問題でした。各条件下の回路を書き換えられるように練習していた受験生には比較的平易な問題だったはずです。全体的に基本的な知識を問う問題,表や問題文をやや複雑にしているもの,解答が複数あるものが見られます。

過去10年の単元別出題傾向


全分野もれなく基本知識を学習しておくことは必要です。複数回答も多いのであやふやな知識は使えず確かな知識を求められます。計算問題はやや難度が高い傾向にあります。様々な図やグラフがある問題を練習しておきましょう。

合格のために

これまで見てきた通り,早稲田佐賀の合格を勝ち取るためには,
  1. 基本的な知識を確実にすること。
  2. 不得意な分野をなくすこと。
  3. 物理や化学を中心として計算問題を十分に練習すること。
計算問題への対応には,複数の内容を整理し理解する力,表やグラフを読み取る力を身に付けるが必要です。特に計算問題においては,この学校に向けた十分な対策をしておかなければなりません。
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