早稲田実業学校中等部 2020年度入試分析

 

 

早稲田実業学校中等部 2020年度入試分析

 

各教科の特徴

国語

≪2020年度入試分析≫
大問数3題、小問数14と、小問数が大幅に減少しました。大問2の小問3つは全て記述問題でした。文章の長さは短くなったため読み切れずに時間不足に陥るということはなくなったと思います。その分30文字・10文字・50文字・80文字という記述で時間がとられたのではないでしょうか。

≪2020年注目問題≫

それ以外の出題傾向は例年通り、記号とぬき出しです。知識事項は漢字もことわざ・慣用句も非常に簡単なものですので確実に得点したいところです。来年以降も同じ傾向であるならば、今までとは違う準備が必要になってきます。

 

≪過去10年の単元別出題傾向≫

 

算数

≪2020年度入試分析≫

制限時間60分・配点100点・大問5題・小問15題と、ほぼ例年通りの出題でした。以下に設問ごとの難易度をまとめました。Aは一般的な基本問題、Bは標準問題、Cは応用問題となっています。長文や資料を正確に読み解いてその場で思考を積み重ねていく問題が毎年出されるのが早稲田実業の特徴ですが、今年は、昨年に比べ解きやすい問題が全体的に増えたようです。

ままず1の4題は、時間をかけずに全問正解が必至です。各単元の基本的な問題は時間をかけずに正解できるようにしっかり練習しておきましょう。次に2の(1)は時計の問題。角度の変化に注目して解く問題です。(2)の分数の問題は、分母と分子を分けて考えると時間をかけずに無理なく得点できる問題でした。また3の速さの問題は、問題文は複雑ですが、落ち着いて整理して丁寧に考えていくと、内容自体は標準レベルなので、合格するためには必ず正解してほしい問題です。4は仕事算と、濃度算の複合問題で、(1)は正解必須。(2)(3)は条件整理して、合格するためには正解してほしい問題です。5は与えられた図から一見難しそうに感じられ、全く手をつけなかった受験生もいたようですが、(1)(2)の比を求める問題は、ぜひ取り組んで正解してほしい問題です。最後の問題で、タイムコントロールが難しく時間切れで十分に考えられなかった受験生も多かったようです。

≪2020年注目問題≫

2 時計の問題です。

時計算の針の移動は角度で考えるので、短針と長針の位置を角度で正しくイメージできると正解できる問題です。

 

≪過去10年の単元別出題傾向≫

数の性質と図形(平面図形・立体図形ともに)では、かなりレベルの高い問題が出題されます。
≪合格のために≫
早稲田実業の合格を勝ち取るためには
1 高度な計算力を身につける。
2 基礎力は早目に完成させる。
3 平面図形は問題を見ると解き方が浮かぶようになるまで念入りに。
4 立体図形の切断や展開図からのイメージを正しく持てる練習を行う。
5 長めの問題文の問題にあたり、時間をかけて丁寧に考える。
その際に途中でやめずに、必ず解き方を理解し、正解にたどり着くこと。

早稲田実業攻略のカギは問題文の正確な把握と試験時間のコントロールですが、直前の追い込みで何とかできるものではありません。基礎力が完成したならば、早い段階で早稲田実業に特化した問題処理能力養成のための訓練をしていくと効果的です。

 

 

社会

≪2020年度入試分析≫

大問数3題は例年通りでしたが、小問数は2019年度よりも6題多い27題でした。これは、記述問題が昨年度よりも少なくなったことに関係があると思われます。以下に設問ごとの難易度をまとめました。Aは一般的な基本問題、Bは標準問題、Cは応用問題をそれぞれ示します。早稲田実業合格のためには、AとBの問題は確実に正解しておかなければなりません。

〔Ⅰ〕は日本国憲法を題材とした問題が出題されました。ここでは、記号問題・用語記入問題・地図の読み取り問題と記述問題が幅広く出題されています。問9の「2019年6月に起きたタンカー攻撃事件のあったホルムズ海峡の場所を答えさせる問題」は、テレビやニュース・新聞を見ていなければ解けない問題が出題されていますが、それ以外の問題難易度は基本から標準レベルなため、高得点が取れたと思います。〔Ⅱ〕は「ある人物」が自分の生まれ育った“ふるさと”を説明した歴史の問題が出題されました。問題の難易度は、全て基本~標準レベルの問題ですので、確実に正解しておかなければなりません。ただし、設問の中には、選択肢の中から正しいものをすべて答えさせる問題も出題されていますので、設問を注意深く読み取る力が必要です。〔Ⅲ〕は「世界の自動車会社別販売台数」を題材とした問題が出題されました。設問の全ては、本文の読み取りとグラフ・表の読み取り問題です。この問題は、資料の読み取りが合否を分けるポイントとなっています。データ資料・図表の読み取りが苦手な場合は、早期に対策をする必要があります。特に、問7の「あなたが日本の指導者だとしたら、日本の立場をトランプ大統領にどのような説明をして、トランプ大統領の怒りを説得するか」を記述される問題は、受験生の大半が多くの時間を費やしたことと思われます。この問題が分からなければ、自分が解ける問題にうつりましょう。時間の使い方が試される上で、非常によい問題です。

 

≪2020年注目問題≫

≪過去10年の単元別出題傾向≫

早稲田実業学校中等部の社会は、データの読み取り問題がよく出題されます。特に、国土・自然・気候・農林水産業・工業・貿易はデータ読み取りの定番ですので、苦手な場合は、早期に対策をしましょう。
≪合格のために≫
早稲田実業の合格へのカギは、どの分野においても満遍なく対策をすることです。また、早稲田実業の入試問題は、設問までの文章が長いため、国語と同様に読解力も身につけておかなければなりません。加えて、設問を細部まで読み解く力(例えば、正しくないものを答えるのか、正しいものをすべて答えるのかなど)も見極めながら正確に処理する判断力を養う訓練を普段の学習から取り組むことをお勧めします。

 

 

理科

≪2020年度入試分析≫

今年度は大問数3,解答箇所21と,昨年と比較して大問数は変わらず,解答箇所はやや増加しています。出題レベルは基本的なものから標準的なものがほとんどです。しかし,記述問題および図示して答える問題も出題されていて,その準備は不可欠だったでしょう。以下に設問ごとの難易度をまとめました。Aは一般的な基本問題,Bは標準問題,Cは応用問題をそれぞれ示します。

1は「光」の問題でした。とつレンズを通過する光の進み方についての出題です。内容的には基本的なものなのですが,とつレンズにおける現象を正確に理解していることが必要でした。暗記だけではなく,作図をするなど丁寧な学習ができていたかが問われている問題でした2は「動物(進化)」についての問題でした。問4のヒトの進化についての設問では,情報を読み取る力,考えをまとめる力など理科の総合力が必要でした。理科が好きでないと扱いづらい問題だったかもしれません。3は「環境」の問題でした。話題になっているプラスチックごみを題材に,近年問題になっている環境問題への興味・関心とそれに関係する知識が問われていました。深い理解が必要だった問題といえるでしょう。

 

≪2020年注目問題≫

 

≪過去10年の単元別出題傾向≫

生物領域は特に生物領域は特に幅広い興味関心が必要です。また,音や光が出題頻度が高いのも早実の特徴の一つです。環境問題や時事問題も一般の入試に比べ頻出です。
≪合格のために≫
これまで見てきた通り,早実の合格を勝ち取るためには,
1.基本的な知識を確実にすること。
2.基本的な知識をもとに考える力を養成すること。
3.科学に興味を持つこと。
単なる受験知識ではなく日ごろから新聞を読み,ニュース番組を見て,生きた知識として自分のものにするように心掛けることが大切です。