入試分析
早稲田中学校
2025年度

早稲田中学校
(合判模試偏差値 第1回:74/第2回:75)
所在地:東京都新宿区馬場下町
調査書・報告書の有無:無
面接の有無:無
予想合格最低点 130点/200点
大隈重信の教育理念に基づき、坪内逍遥らによって創設された、早稲田大学の付属・系属校の中でも最も古い伝統校。常に誠を基本とする人格の養成に努め、個性を伸張して、国家社会に貢献しうる、健康で民主的な人材を育成することを教育目標とする学校。中高一貫教育により、心身の自然な成長を図り、自らの志をとげる学力の向上を目指している。本人の希望を重んじ、約半数の生徒が、早稲田大学以外の国公立大学や医大に進む。進学校としての側面も持ちあわせている。
2025年度入試情報
過去7年間の実質倍率
国語
2025年度入試分析
試験時間は、50分で配点は60点である。大問2題形式の例年どおりの出題傾向であり、物語文と説明文が一題ずつ出題され、設問は、漢字・語彙(慣用表現を含む)、記号選択問題、書き抜き問題、記述問題がバランスよく出題されているため、総合的な国語力が問われる。それゆえ、記号選択問題のみが得意な受験生、記述対策に重点的な対策をおいて勉強を進めてきた受験生にとって、非常に難解かつ扱いにくい、といった印象を抱くのではないだろうか?
上記のような印象を払拭するために、受験生の皆さんが行うべきことは以下の通りである。国語の勉強は、「独りよがりな・自己満」の勉強方法でなく❶あらゆるジャンル(物語文、随筆文、エッセー、評論文、説明文等)の文章の読み方に精通し、❷指示語(こそあど言葉)や言葉の言い換えに敏感に反応し、❸各段落の最初と最後の文(段落が短いものの場合は、最終文)の筆者の意図を正確に読み解くことである。
例年のことながら、早稲田中学の国語は、非常に難解で読み解きにくい題材からの出題が多く、時たま題材そのものは簡単だが設問に“癖”があるものも少なくない。特にふさわしくないものを選択させる内容一致問題は、中学受験のみならず高校・大学受験の場面でも多く見受けられる「早稲田特有のスタイル」であることは否定しがたい。早稲田に入りたい受験生は、「早稲田が求める受験生像」になりきった上で入試問題と向き合うことが大切である。
それゆえ、「早稲田に入りたい」とを強く渇望する受験生は、市販の中学受験テキスト1,2を購入しそのテキストの完遂後は、じっくりとそして丁寧に過去問と向き合う時間を要すべきである。
設問ごとの難易度
2025年注目問題
合格のために
早稲田中学に合格するためには、❶様々なジャンルの本を読み漁り、❷国語の基礎知識を定着させ、❸中学受験専用のテキスト1、2冊を完遂させ、❹3年分~8年分の過去問を解き、❺その後に過去問の丁寧な分析を行い、❻ 苦手な問題形式への対処法を知っていく、といった段階を一段一段クリアしていくことが大切である。
算数
2025年度入試分析
問題数は例年同様大問は5問で、応用小問2題(6問)・応用問題3題(9問)トータル15問で、例年1題目で各種分野からの応用小問、2題目で図形を中心とした応用小問、3題目以降が応用問題という形式ですが、形式上大きな変化は見られませんが、過年度と比べると後半の応用問題の【3】仕事算は非常に取り組みやすく、【4】の立体の切断とその断面図などの問題も比較的取り組みやすくシンプルな問題で全体的に易化したように感じられます。
設問ごとの難易度
2025年注目問題
合格のために
合格への第一段階として基本問題をミスなく正答できるようにすることが必須です。過去問演習を通して前半の問題で取りこぼしがあった際には単元復習を進めて、典型パターンをしっかりマスターするなど徹底した対策を積む必要があります。殊に早稲田中の問題で頻出分野として図形の求積問題と特殊算の出題が高く、また三角形や円の性質、数の性質、規則性、速さと比、場合の数などが多い点が挙げられます。求積問題は相似や図形の性質や図形の移動の問題など融和問題となることが多くなっています。複数の図形の相似関係が組み合わさったものしっかり処理する必要があります。数の性質、規則性、速さと比、場合の数などいわゆる受験算数の中核をなす標準典型問題を短時間に処理する作業力が合否を分けることになります。合格点をとれる人とそうでない人ではスピードにかなりの差があります。平易な問題や典型問題などは最短ルートで問題処理できる処理能力の向上とそれを支える計算力の研鑽が不可欠となってきます。
社会
2025年度入試分析
問題数は大問3、小問28で、①地理、②歴史、③公民(時事問題中心)が等配分された例年通りのシンプルな構成です。記述式が1題ある点も、23・24年度の形式を踏襲しています。大問1・2は、リード文に全ての小問がぶら下がる定番スタイル。ひとつのテーマを中心に、知識の共時的な比較(地理)と通時的な関連づけ(歴史)の能力を問うという意図が明白で、過去問対策がしっかりできていれば、特にまごつく出題はなかったはずです。大問3も、単一の時事的枠組みに全問が収まるスタイルは例年通りです。が、24年度から「小問自体」が時事化しており、今回は半分が令和以降の社会情勢に関するものです。大問1でも、TSMCの菊陽町進出という昨年の出来事が出題されており、時事を重視する傾向が窺えます。
総じて、知識の体系性と推論能力が試されており、(時事問題を除けば)個別の問題は難しくありません。仮にリード文の理解でつまずいたとしても、キーワードや年号から推論して、降水量や日露戦争などの頻出問題を「確実に取ること」が重要です。
設問ごとの難易度
2025年注目問題
【大問3】8
時事重視の傾向を象徴する出題。「NATO」を単語として覚えるだけではダメで、現在の世界情勢と結びつけて理解する必要があります。安全保障・戦争関連の話題は比較的出題されやすいで、最低限、その辺りのニュースはチェックしておくべきです。
合格のために
基本事項を抜かりなく覚え、グラフやデータの読み解きもスラスラできるようにしておきましょう。そのうえで、あるキーワード(今回で言えば「湖」「通貨」「令和」)が与えられた時点で、記憶の全体を検索して「だいたいこの辺りの知識が問われるかな」と予測できるようにしておきましょう。その能力を鍛えるには、過去問をたくさん解くのが一番です。時事のチェックも不可欠です。
理科
2025年度入試分析
付属校にして進学校でもある本学の特性を反映して、入試問題も進学校のような思考力を試す問題が一部見られ、そんな中で内容の濃い問題を30分で解かなければならないシビアな内容です。記述問題は、2023年1回目は一問みかけたもののあまりありません。重要なのは自分が解ける問題を即座に見分けることと、素早い計算力です。
算問題の特徴として、化学反応から高い頻度で出題されることが挙げられます。今回も出題され、過去数年を振り返っても2024年第1回、2023年第2回、2022年第1回、第2回及び2021年第1回とほぼ確実に出題される分野であり、関連する計算問題の演習を繰り返し行うことが必須です。それ以外は地学分野(地震や地層)、物理分野の回路やふりこといった分野が計算問題の常連といえます。
設問ごとの難易度
2025年注目問題
大問3
ここ数年必ず出題される化学反応の計算問題です。問4が山場でしょう。表から鉄片が溶ける限界量を読み取らなければならない他、実験が塩酸40〖cm〗^3なのに対し設問が60〖cm〗^3になっているなど注意事項が多く、計算に時間がかかってしまう人も多いでしょう。日頃から類題を反復して解き、さらに頭ごなしに解かずに、きっちり条件整理して立式して解く習慣がついているかどうかが点数に大きく反映されるでしょう。
合格のために
冒頭で説明したように、本学の問題はひとひねりある小問と計算問題を1問1分程度のペースでこなすシビアな試験です。受験生に求められることは、日頃の問題演習の中で、きっちり問題文の条件を確認しているか、条件整理をしてから計算問題を解いているかという点です。素早く解かなければならないということと手を抜いて解くということとは無関係です。スピードが求められるからこそ地道な作業を惜しまずやる気力をもつことが必要です。