慶應義塾湘南藤沢中等部 2025

入試分析

慶應義塾湘南藤沢中等部
2025年度

慶應義塾湘南藤沢中等部
(合判模試偏差値4科 男子:74/女子:76)
(合判模試偏差値3科 男子:72/女子:73)

所在地:神奈川県藤沢市遠藤
調査書・報告書の有無:有
面接の有無:有(受験生・保護者)
予想合格最低点 250点/300点

慶應義塾の中で唯一の中高一貫校。慶應の中学校3校の中では最も新しく1992年に開校。生徒ひとりひとりを大切にして、基本を重視し、基礎を確実に身につける、きめ細かな指導を行う。21世紀に国際的な場で活躍するために不可欠なものとして、語学と情報リテラシーを身につける教育に力を注ぎ、「異文化交流」と「情報教育」を教育における大きな柱としている。

2025年度入試情報

過去7年間の実質倍率(1次試験のみ)

国語

2025年度入試分析

試験時間は45分で100点満点の試験である。入試形式は大問一が語彙に関する知識問題、大問二が標準的な長さの説明文、大問三は本文が長めの物語文、大問四がテーマ作文でした。SFCの特徴として短めの作文問題が例年出題されており、今年は「絵に、十字以内の第をつけてください」、「なぜその題をつけたのか、理由を一五〇字以内で説明してください」というものです。同じ慶應の附属校でも中等部が知識偏重なきらいがあるのに対し、SFCはアウトプットを求める問題がいくつか出題される傾向にあります。
特筆すべきなのは大問二の物語文の攻略になるとおもわれます。本文が7.5ページにわたっており、中等部の2ページと比較すると圧倒的に分量が多いですし、中学受験全体で考えても比較的長い部類に入ります。一方で、物語文の設問としては問一~問八までであり、問一はⅠ~Ⅳの適語補充、問二もa~cの適語補充、問三もA・Bの適語補充と前後の文脈と知識でほぼ即答できる問題であるため、設問への解答に要する時間自体はそこまでタイトではありません。

設問ごとの難易度

2025年注目問題

解答はそれぞれ ①なき ②とり ③たち ④ひき ⑤さし となります。 私は①がすぐには出てこず、④にいたってはまったく思い浮かばなかったため、いったん他の問題を解くことにしました。 奇しくも説明文が「ひらめき」についての内容でした。本文には「ひらめきというものは、その問題から一時的に離れて休んでいる間に無意識的な活動がおこなわれ続けることによって得られる」と書かれていました。時間との闘いである試験中に「休む」ことはできませんが、一時的に別の問題を解いている際にひらめくことは多々あります(私は大問二の説明文を解いたあと、もう一度④に戻ったところひらめきました)。知識問題はあまり時間をかけずサクサク解いていき、ひらめかない問題については印をつけておいて、後で見返してみるのが吉と言えるでしょう。それも含めて試験では能力を問うていると考えられます。

合格のために

本文が長い問題への解法に慣れることが合否をわけるでしょう。そこで必要になるのは、いきなり本文を読むのではなく、設問を先に読み、該当部分と前後だけで解答する力を身に付けることです。物語文は心情と共に流れも重要な要素であるため、一度最後まで本文を読みたがるお子さんもいます。しかし、よほどの速さで文章が読める子でない限り、限られた試験時間の中で本文を隅々まで読み、そのうえで設問に解答するというのは物理的に難しいです。
幸いなことに、先述の通り物語文の本文自体は長いものの、全十四問中十二問が適語補充の問題です。加えて、前後の文脈から判断するものはうち三問、残り九問はほぼ語彙力で解くことが可能です。設問の難易度も標準的で前後の文脈に解答のためのヒントがきちんと見つけられるようになっています。設問先読み法さえ身に付ければ、攻略はそこまで難しくはないでしょう。
逆に毎年出題されている作文の問題は、私立ではあまり目にしない奇問と言えます。都立中高一貫校入試で求められる作文力に加え、短い文章でうまくまとめて説明する力も必要となります。SFCの国語の問題の対策として、百五十字でうまくまとめて作文する練習は必須になります。そして、ある程度時間も取られるでしょうから、やはり本文が長い読解問題をいかに速く正確に解くかがカギになってくるでしょう。

算数

2025年度入試分析

問題数は6大問・18小問で、例年と形式上の差はほとんどありません。また、問題難易度とその配列に関しても過年度と大きな変化は見られません。今年度は解きやすい問題が多いですが、(1)の解答が(2)以降に影響している設問が多く難易度以上に得点差が開いたのではないのでしょうか。
問題の解き進め方として、大問から大問3の小問集合を正確かつ素早く解き切り、大問4の平面図形や大問5の規則性に時間を割けるようにするとよいでしょう。特に、最後の問題である大問6は最小公倍数を用いた比合わせの計算を行いますが、消去算や相当算といった式の整理に慣れていないと解き進めるのに時間がかかってしまいます。得点すべき問題は他にもあるので、時間によっては後回しにしてもよいと思います。

設問ごとの難易度

2025年注目問題

【大問3】(3)の問題
(1)と(2)は基礎的な問題集レベルです。(3)も一見簡単に見えますが、長さによって鎖の軌跡が変わってしまうため、鎖の長さによって半円の折れ曲がりポイントが変わります。自分で長さをある範囲に固定したときの長さと比較して答えを求めるとよいでしょう。

合格のために

慶應義塾湘南藤沢中等部の入試問題では、取るべき問題と見送るべき問題がはっきりしています。例年、小問集合が大問2つ出題され、残りの4つの大問が文章題という構成が多いです。出題範囲が広く、基礎的な事項が多く問われているため、各単元・分野満遍なく学習する必要があります。特に、小問集合は、Aレベルの問題が多数占めるため合格するには絶対に落とせません。これらの問題を得点した上で、文章題でいかに得点できるかがカギとなります。
普段の学習では、基礎的な問題演習を通じて算数に関する知識をつけ、典型問題はマスターしておく必要があります。次の段階として、最短で正答まで導けるように練習しましょう。解けた問題であっても、その解法が最適だったのかを吟味することが必要です。問題の本質を見抜く速さを身に着けるために、「どこが解法の基本なのか」「問題特有の条件は何か」といったことを常に考えながら演習しましょう。その点は、受験生だけでは身に着けにくいので有識者による議論や指導が必要になるでしょう。

社会

2025年度入試分析

試験時間は25分。問題数は大問が7つ、小問が45、例年と形式上の差はほとんどありません。また、問題の配列に関しても過年度と大きな変化は見られませんが、今回は「あるだけ選べ」という問題が少なく、やりやすい印象です。普通部というより中等部に近い出題の仕方をするという特徴があります。また、慶應3校のなかでは、社会では記述説明問題を唯一課さない入試問題になっています。
25分という短い時間で、様々な知識を問うてきますので、テキストの学習は早めに終了し、入試問題や実戦問題に数多く取り組み、知識を整理していきましょう。また、慶應湘南藤沢に限らず、慶應3校は時事問題対策が必須です。時事問題集は最低2冊購入し、基本事項と関連事項の両方を押さえるようにしましょう。また、福沢諭吉先生に関する知識も必要になります。

設問ごとの難易度

2025年注目問題

慶應は時事問題が必要であることを証明するような問題です。(あ)は派閥なので「はばつ」と答えます。ただ自民党総裁選があったという認識だけでは答えられない問題です。ですから、しっかりと出来事の背景まで理解しておきましょう。(い)は自民党総裁選の裏で行われた立憲民主党の代表選を問われています。盲点になりそうなところをついてきています。

テキスト学習だけではなかなかやりきれないテーマの出題です。こういった問題はさまざま学校の入試演習が必要になります。暗記だけでは対応できないので、こうした問題を解いたときに考え方などや関連する知識を蓄積しておきましょう。

合格のために

短い時間で知識をフル活用する必要があります。まずは、テキストをしっかりとマスターしましょう。そして、入試演習を行いながら知識を整理していき、使える知識に変えていきましょう。SFCでは地形図は数年おきに出題されているので、地形図対策を必ずしましょう。慶應3校は時事問題対策が必須です。早めに対策を始めておきましょう。

理科

2025年度入試分析

問題数は4大問、27小問でした。時間は25分、配点は50点。例年と形式上の差はほとんどありません。表を含んだ実験による変化、複数の対象の変化の違いなどを求める問題を含む、慶應らしい問題構成でした。情報が多く混乱しがちですが、問題文からどのように変化していくのかを理解できれば十分対応できます。また慶應では、てこの各点の名称を問うなど、こんなに基本的な問題が出るのかと驚く出題もあります。すべての分野で標準以上の知識は身につけておきましょう。今年度は特別難しい問題がなく、例年より平易な印象です。それだけにうっかりミスは大きなダメージになります。短い時間にしっかりと問題を読み込み、対応できる力をつけましょう。

設問ごとの難易度

2025年注目問題

【大問1】(6)の問題。だ液と大根にはデンプンを消化するアミラーゼが含まれているので、デンプンでできているものを選びます。もちとうどんがあてはまりますが、人参・ごぼうを含む4は除外します。簡単な問題ですが、それぞれの食べ物が何でできているかなど普段の食事への興味や家庭での料理についての会話など、慶應が求める生徒、家庭像が垣間見れる問題です。

合格のために

時間が短いので、迷っている時間はなくしましょう。なんとなく覚えているレベルの知識は、確実に即答できるレベルにあげましょう。変化していく実験などは、状況を書き出すなどして整理する習慣をつけましょう。頭の中で処理しようとして混乱し、何度も問題文を繰り返して読んでしまう生徒をよく見ます。整理することで必要な情報だけに着目し明解に理解できます。慶應で求められる生徒像は、身の回りに起こる現象やできごとに興味を持てる、観察力のある生徒です。テキストや画面の中だけの学習でなく、普段から意識を持って観察しましょう。また、実験問題などグラフの変化などを問う問題も出題されるので、計算問題もしっかり学習しておきましょう。

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