入試分析
慶應義塾湘南藤沢中等部
2024年度

慶應義塾湘南藤沢中等部
(合判模試偏差値4科 男子:74/女子:76)
(合判模試偏差値3科 男子:72/女子:73)
所在地:神奈川県藤沢市遠藤
調査書・報告書の有無:有
面接の有無:有(受験生・保護者)
予想合格最低点 250点/300点
慶應義塾の中で唯一の中高一貫校。慶應の中学校3校の中では最も新しく1992年に開校。生徒ひとりひとりを大切にして、基本を重視し、基礎を確実に身につける、きめ細かな指導を行う。21世紀に国際的な場で活躍するために不可欠なものとして、語学と情報リテラシーを身につける教育に力を注ぎ、「異文化交流」と「情報教育」を教育における大きな柱としている。
2024年度入試情報
過去7年間の実質倍率(1次試験のみ)
国語
2024年度入試分析
大問数は5題、小問数は41題で、前年と同じ分量です。問題の配置も大問一が漢字を含めた知識問題、大問二が説明的文章、大問三が文学的文章、大問四が作文と例年通りとなっています。難易度も例年と変わらないレベルと言えます。SFCというと作文があることが特筆的です。大問四の作文にどれだけ時間を割けるかがカギになります。配点を考えると、作文からやり始めることは推奨できません。大問一は一つの漢字を一文の中で複数当てていく問題です。比較的解きやすい問題だと言えます。このレベルなら全問正解しておきたいところです。大問二の説明的文章では、空所補充問題が多いので前後の文脈を読み取りましょう。大問三の文学的文章が長いのがSFCの国語の特徴ですが、2024年度もその傾向は変わっていません。大問二までに時間をかけすぎないように注意してください。大問三では現在から過去を振り返る回想のところを混同しないように注意しながら、その当時の心情と現在の心情を区別して把握しておきましょう。大問四の作文は「世の中をハッピーにしている」と考えるものを三つ選び150字以内でその理由を述べるものでした。これは三つの選択が難しく、さらに関連性を持たせる必要があると思われます。瞬時の判断力を問われる上に、表現力も問われる難しい問題だと思います。
設問ごとの難易度
2024年注目問題

FCの大問一は知識問題です。これは即答できるようにトレーニングをしていきましょう。
解答は①後②全③細④親⑤苦⑥関⑦通⑧生⑨降⑩覚、です。
SFC特有の作文問題ですが、2024年度は例年より書きにくい出題だと思います。選択肢のなかから3つをランダムで選んでいいのか関連性をもたせるのか迷うところだと思います。関連性を意識して選択すると①・⑤・⑥などで「①することで主権が保たれ、⑤として成立することができる。その祭典が⑥であり…」という流れで書くことも出来ます。学校側の採点基準がわからないので、何とも難しい問題だと思います。
合格のために
大問四の作文に目が行きがちになりますが、基本は国語力を磨くことだと思います。語彙力や表現力、文法などの国語知識と運用を身につけるようにしましょう。作文が合否に関わると思いますが、作文だけ良くても合格できません。作文を除いた問題を早く正確に解けるように、読解力を含めた国語力を磨いていきましょう。作文は過去問を中心に演習を繰り返すことで、できるようになっていきます。様々な問題に触れて何度も書いていきましょう。
算数
2024年度入試分析
問題数は6大問・18小問で、例年と形式上の差はほとんどありません。また、問題難易度とその配列に関しても過年度と大きな変化は見られません。今年度は解きやすい問題が多いですが、(1)の解答が(2)以降に影響している設問が多く難易度以上に得点差が開いたのではないのでしょうか。
問題の解き進め方として、大問1から大問3の小問集合を正確かつ素早く解き切り、大問4以降に時間をかけるとよいでしょう。大問5の流量・立体図形に関する問題は難解なことが多いですが、今年度は平易な問題でしたので、素早く解き終えたいところです。大問6のニュートン算は、通常とは異なり消去算も絡んでくる問題です。(3)はつるかめ算も関わってくるので、解法の見通しを立てられるかが正答へのカギになったでしょう。
2024年注目問題
【大問6】(1)の問題ニュートン算に関する問題です。通常の解法では、線分図を書いて増加量と減少量が等しいという関係を立式します。今回の問題では、冷凍庫が満タンになるという条件があるため2つの等式の係数が異なり、消去算で数式の処理をする必要があります。ニュートン算が苦手分野である生徒さんが多いため、入試でもパターン化された問題が出題されることが多いですが、通常とは異なるパターンのニュートン算でした。
合格のために
慶應義塾湘南藤沢中等部の入試問題では、解くべき問題と見送るべき問題が明確に分かれています。例年、2つの大問として小問集合が出題され、残りの4つの大問は文章題で構成されることが多いです。出題範囲は広く、基礎的な内容が多く問われるため、各単元・分野をバランスよく学習することが求められます。特に、小問集合にはAレベルの問題が多く含まれており、合格を目指すには確実に得点することが不可欠です。これらの問題をしっかりと得点した上で、文章題でどれだけ得点を伸ばせるかが合否のポイントになります。
算数の学習では、まず基礎的な問題演習を通じて知識を定着させ、典型的な問題は確実に解けるようにしておくことが重要です。次のステップとして、最短ルートで正答にたどり着けるように練習しましょう。解けた問題でも、その解法が最適だったかを振り返ることが大切です。問題の本質を素早く見抜く力を養うために、「解法の核となる部分はどこか」「その問題特有の条件は何か」を常に意識しながら演習を重ねましょう。ただし、こうした視点を身につけるのは独学では難しいため、専門家による議論や指導を受けることが必要になるでしょう。
社会
2024年度入試分析
試験時間は25分。問題数は大問が7つ、小問は30ですが解答数は58必要で、かなりタイトな印象を受けます。形式は例年通りと言えます。今回は「あるだけ選べ」という問題がなく、やりやすい印象です。また、問題の難易度も決して高くはありません。普通部というより中等部に近い出題の仕方をするという特徴があります。また、慶應3校のなかでは、社会では記述説明問題を唯一課さない入試問題になっています。
25分という短い時間で、様々なタイプの問題が出題されます。テキストの学習は早めに終了し、入試問題や実戦問題に数多く取り組み、知識を整理していきましょう。また、慶應湘南藤沢に限らず、慶應3校は時事問題対策が必須です。時事問題集は最低2冊購入し、基本事項と関連事項の両方を押さえるようにしましょう。また、福沢諭吉先生に関する知識も必要になります。
設問ごとの難易度
2024年注目問題
慶應SFCであっても基本問題と標準問題が中心であることをあらわす問題だと思います。問4は「トマム」はアイヌの人々の地名の名残です。その他に「トーマコマイ=苫小牧」や「サッポロペツ=札幌」などがあります。問5は冬に観光客が増えていることがポイントです。オーストラリアは12~2月は夏なので、ウインタースポーツを楽しみたい観光客が大挙してやってくることは有名ですので、4が正解です。
慶應SFCだけでなく、慶應3校は時事問題対策が必須です。この問題が合否に直結するわけではありませんが、準備は周到にしておくことが重要です。「こども未来戦略方針」が正解。
合格のために
25分という短い時間にたくさん答える必要があります。ですから、基本問題や標準問題に即答できる実力を養成しておく必要があります。テキストの学習を夏休み終わりまでにある程度仕上げてから、秋からは入試演習と時事問題を並行していきましょう。その過程で都度インプットもしていく必要があります。
理科
2024年度入試分析
問題数は4大問、25小問でした。時間は25分、配点は50点。例年と形式上の差はほとんどありません。多くは選択問題ですが、複数選択するものがあるので簡単ではありません。しっかりした知識が求められます。大問1は生物、海の生き物です。問題は比較的簡単ですが、設問文をしっかりと読み込む必要があります。大問2は月についてです。専門的な知識が必要なものもありました。大問3は電気回路でした。豆電球AとBの関係性が理解できれば、簡単な問題です。抵抗についてしっかり理解しておきましょう。大問4は気体の発生です。発生する組合せや指示薬の知識を正しく持っていれば簡単な内容です。全体的には例年と比べやや簡単な内容です。
設問ごとの難易度
2024年注目問題
【大問3】(4)の問題。問題で豆電球Aに流れる電流の大きさは豆電球Bの2倍であることから、豆電球Bの抵抗が豆電球Aの2倍であることがわかります。この2つを直列につなげると、全体の抵抗が豆電球Aの3倍になります。よって問題の3倍の電池6個となります。抵抗の考え方、計算の仕方まで学習できているかを問われます。
合格のために
短い時間なので、迷っている時間は極力作らず進めましょう。複数を選択する問題は、あやふやな知識では悩んでしまって大きく時間を取られます。苦手範囲を作らず、全範囲において標準レベル以上の知識を持ちましょう。実験・観察問題は頻出問題です。さまざまな問題を練習しておきましょう。表やグラフより、結果がどのような関係性があるかを読み取らせる問題もよく見られます。暗記するような覚え方は避け、どうしてそうなるのか本質を理解することで、目先の変えた出題に対しても対応していきましょう。身の回りへの興味、観察力も普段から養っていきましょう。