塾の授業についていけなくなりました。個別指導塾を「掛け持ち」した方がいいでしょうか?

塾長ブログ

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今週も、保護者から頂いた質問にお答えいたします。

テーマは「塾の掛け持ちをした方がいいか」について

このテーマで質問に回答していきます。

Q.集団塾に通わせていますが、小4後半から授業が難しくなり、ついていけなくなりました。そこで補習のため個別指導塾にも通わせた方がいいでしょうか?

【中学受験カウンセラーの回答】

補習のための「個別指導塾との掛け持ち」についてですね。

小5から小6にかけて、生徒の大半が補習のための個別指導に通っています

個別指導だけでなく家庭教師も含めると、集団塾だけの方が少ないかもしれません。

集団塾と掛け持ちして個別指導塾にも通うことは、中学受験の当たり前になっています。

しかし、ほんとうにそれでいいのでしょうか?

私は間違っていると思ってます。

集団塾の授業についていけないから、個別指導塾にも通って、集団塾の補習をしてもらう。

それってほんとうに必要なのでしょうか?

もしかしたらダマされてませんか?

誰に?

「集団塾」と「個別指導塾」の両方にです。

理由はこのあと述べます。

先に、私の回答を伝えます。

「集団塾の補習のために個別指導塾に通ってはいけない!」

これが結論です。

まず「集団塾」ですが、

集団塾の授業が生徒のレベルに応じたわかりやすい授業だったら、授業についていけるはずです。大手進学塾なら複数クラスにわかれてレベル別になっているはずです。本来なら「授業についていけない」ということにはならないはずですね。

でも、現実は「授業についていけない」が当たり前になっている。

「授業についていけない理由」については、

「上位2割の生徒に向けて授業している」、

「無理なカリキュラム消化のため進度が速すぎる」など様々ありますが、

集団塾側にしても、保護者側にしても、「授業についていけない」ことを

当然のこととして受け入れてしまっていませんか?

仕方ないことだと認めてしまっていませんか?

だから、「授業についていけない」➡「個別指導塾で補習をする」になってしまう。

これっておかしくないですか?

授業についていければ、追加で補習授業はいらないわけですから。

そもそも「授業についていけない」のは誰の責任でしょうか?

 子どものせいですか?

 親のせいですか?

 そうじゃないですよね。

 教えている塾の責任ですよね!当たり前じゃないですか!

そもそも集団塾でわかりやすい授業してたら、「授業についていけない」生徒は出てこないはず

さらに質問対応など面倒見が良ければ、こんな問題は起きないはず。

「授業についていけない」ことを受け入れてしまってはいけないし、仕方ないとあきらめてしまってもいけないのです。

集団塾の補習のために個別指導の掛け持ちしようとしている保護者は、

「ダマされていた」と気がつくべきなんですよ。

「授業についていけない」のは、集団塾の責任なんですから

次に、皆さんをダマしているのは「個別指導塾」です。

でも、すべての個別指導塾が悪いといっているのではありません。

「集団塾の補習をしている個別指導塾」が悪いといっているのです。

「大手集団塾」と「補習個別塾」は、共存共栄の関係にあります。

補習個別塾は、大手集団塾で授業についていけない子を補習する。

だから補習個別塾は、「集団塾生の受け皿的な役割」となっている。

そして、集団塾あってこそのビジネスとなっている。

そこに正義なんてありません。儲かるからやっているのです。

共存共栄だから、集団塾から生徒を引き抜いたりはしない。

移籍(転塾)させたりもしない。あくまでも集団塾の補習やフォローに徹する。

移籍(転塾)させてしまったら個別指導塾だけで合格させられないことを知っているから。

そして、集団塾との合わせ技で「合格実績」とする。

もちろん集団塾で1カウント、さらに補習個別塾で1カウント、

つまり1名で2名分の合格実績が出来上がる。

補習個別塾は、塾の成績を一時的に上げることには長けているが、

独自の指導ノウハウはない。だから単独での合格指導には疑問が残る。

補習個別塾では「塾の成績を上げて合格」がキーワードとなっている。

しかし、果たしてそれが正しいのか?

ほんとうに塾の成績が上がったら合格できるのだろうか?

結論はこうである。「ある程度は…」

塾の成績を上げたからといって一概に合格はできない。

補習個別塾は、塾の成績を一時的に上げることには長けている、といったが

「一時的な成績上昇」のため、ほんとうの学力になっていない。

ところで集団塾の成績は何によって決まるのか? 

週例テスト、月例テスト、組み分けテストなどの結果により決められて、

多くは出題範囲が決まっているテストである。

そのため補習個別指導塾では、このテストで高得点を取らせるための授業がされている。

つまり、テストのための授業である。

保護者から、「出題範囲が決まっているテストだと得点できるのに、

範囲の広い総合テストだと、得点できないのよ…」という声をよく耳にする。

「一時的」だからほんとうの学力になっていないのである。

つまりドーピング注射のようなものなのだ。

中学・高校の定期試験の勉強のようなものである。

短期記憶で長期記憶にはならない。身につかない授業なのだ。

でも、この真実に気づいてない保護者は、これでも大喜びで高い金を払うことになる。

一時的にでも成績が上がり、塾のクラスも上昇するからだ。ちなみに、こういった補習個別指導の授業料は高額である。プロ講師で1授業(90分)19,500円~、月額(1教科)78,000円~である。

ちなみに先ほど「ある程度は…」といったのは、補習個別指導塾を掛け持ちさせることで1割くらいが、ほんとうの学力になってしまう生徒がいるからである。

「嘘から出た実」というやつである。

しかし、こういう勘違いしている保護者にはっきり言いたい。

あなた、ダマされてますよ!

どうしていまの塾に通わせているのですか?

きっと「合格させたい学校があるから」ですよね?

けっして「塾の成績を上げるため」ではないですよね?

でも、いま皆さんがやろうとしていること、

「目的」と「手段」が逆になってます!

「手段」であるはずの「塾の成績を上がること」が、

「目的」になってしまっている。

塾に通う「目的」は、

「合格させたい学校があるから」ですよ。

そして最後に、

集団塾でも個別指導でも、一時的でないほんとうの学力が身に付き、

そこだけで完結できる塾がいいと思います。

掛け持ちや併用をしなければいけない塾というのは、

指導が未完全だということです。

また、家庭に授業フォローを求めてくる、

「親が教えてください」というような塾は敬遠した方がいいでしょう。

勉強に関しては、子どもが塾で完結できて、宿題などの家庭学習の指示も明確なところ。

こういう塾をお勧めします。

「中学受験と幸せの答え」をさがしていきましょう。

私はこれからも思っていることを本音で書いていきます。

塾業界で蔓延している非常識を明らかにしていきます。

皆さんに少しでも早く目を覚ましてもらうために!

では、また!

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