いつもお読みいただきましてありがとうございます。
中学受験カウンセラー野田英男です。
「偏差値の高さと入試問題の難易度は比例する」
皆さんはそう思っていませんか?
きっと多くの皆さまが「はい!」と解答されることでしょう。
でもね、実はこれ“不正解”です。
偏差値の高さと入試問題の難易度は、
“比例していません”
入試問題も難しいというわけではないのです。
でも、偏差値が高いと入試問題も難しいと思ってしまう・・・
そのように考えるのも仕方ないことでしょう。
そのように誤解させる塾があるのも事実ですからね。
だから多くの受験生たちは難しい問題ばかり解くようになっていく。
そして、
難しい問題を解いていれば、
それより偏差値の低い学校は解けるようになると信じてしまう。
そもそも各学校には、
入試問題の出題傾向があって、
どの学校にも対応できる万能な受験勉強はないのです。
だから、難問ばかり解いていれば、
どの学校でも「解答できるようになる」わけではありません。
偏差値が高いからといって、
入試問題も難しいと思い込んでしまうという誤解ですが、
この誤解が顕著なのが、
「大学付属校」ではないでしょうか。
大学付属校の入試問題は、
基本問題が多く、
発展問題などの難問が少なくなっています。
理由は簡単で、
大学付属校の場合、
基本的に「大学受験がないから」
だから、解きやすい問題が多くなっている。
一方、
「進学校」はどうでしょうか?
進学校の場合、
難関校になればなるほど、
「難問」が多くなっていきます。
これも理由は簡単で、
「大学受験があるから」
進学校では、
6年後の大学受験で、
難関大学に合格できる生徒に入学してもらいたいからです。
だから、入試問題も論理的思考を問う難問が多くなるわけですね。
もしお子さんの志望校が「難関進学校」であるなら、
多くの「難問」を解かせることも正解かもしれません。
進学校には、
大学受験があるため、
難問が多く出題されるのですから。
しかし、
もしお子さんの志望校が「大学付属校」であるなら、
「難問」ばかりを解かせることは避けた方がいいでしょう。
先に述べたように、
基本問題が多く、
発展問題などの難問が少なくなっています。
そして、このことに加えて、
大学付属校側が求めている生徒像が、
進学校が求めている生徒像とは異なるからです。
大学付属校が求めている生徒というのは、
大学受験に縛られず、
中学・高校の6年間を、
さらに大学と合わせた10年間を、
自分の将来を見据えた行動ができる生徒を求めています。
さまざまなことに関心を持ち、
広い視野と高い視座を持った生徒を求めているのです。
だから、
大学付属校の入試問題は、
基本問題が多く、
発展問題などの難問が少なくなっていますが、
広範囲からの出題になっていて、
テキストに載っていない出題もあるのです。
例えば、
慶應義塾中等部ですが、
偏差値はとても高いですよね。
女子では最高値の偏差値となっています。
しかし、入試問題は基本問題が中心で、
難関進学校で出題されるような難問の出題はありません。
もし疑うなら慶應中等部の過去問を確認してください。
でも、このような出題なのに、
慶應中等部を志望している生徒の多くは、
御三家などで出題されるような難問ばかりを解かされている。
完全に非合理的です。
話を戻します。
偏差値表には、
偏差値の高い順に学校が列挙されています。
そのため多くの方は、
この偏差値と入試問題の難易度も比例すると誤解してしまいます。
しかし、先にも説明したとおり、
偏差値と難易度は比例しません。
特に、
「大学付属校」と「進学校」とは顕著に異なります。
だから、本来はこの二つを一緒に表記してはいけないんですね。
つまり、「大学付属校の偏差値表」と「進学校の偏差値表」を二つ作らなければいけない。
そのように個人的には思っています。
さて、じゃあ、あの「偏差値表」は何を表しているの?
そのような疑問を持った方もいることでしょう。
答えは、
その学校の人気ですね。
その学校を志望する人が多くなれば、
偏差値は上がります。
その学校を志望する人が少なくなれば、
偏差値は下がります。
偏差値とは、
「学校の人気」を示しているのです。
問題の難易度は示しているわけではありません。
しかし、志願者が増えると、
その分、倍率は高くなりますから、
合格が難しくなるかもしれません。
合格最低点もいくらか高くなるかもしれません。
でも、ここが重要なので繰り返しますが、
偏差値の高さと入試問題の難易度は比例しませんよ。
私、野田英男の「使命」は、
「かかわるお子様たちとその家族を笑顔にすること!」
※使命とは、天から与えられた自分の任務、自分の命の使い方。
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過去の事実はけっして変えられないが、
過去の解釈はいくらでも変えられる。
過去の事実に縛られると、
未来の可能性を縛ってしまうことになる。
未来の解釈をするのはあなた次第である。
野田 英男
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私はこれからも思っていることを本音で書いていきます。
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