こんにちは!
早慶ネクシア・国語担当の青山雄一(あおやま・ゆういち)です。
前回のブログでは、学習指導要領を読んでみたお話を書きました。
今回のブログでは、学力調査について触れたいと思います。
学力調査
現在学校で実施されている学力調査にはいくつかの種類があります。主なものを挙げてみると、
- PISA … 15歳児対象、3年おきに実施
- TIMS … 小4と中2対象、4年おきに実施
- 全国学力学習状況調査 … 小6と中3対象、毎年(2020年は中止)
が有名です。
その結果と分析についていろいろと読んでみました。
日本の児童生徒の課題点
元の文章はいろいろな表現がされています。
それを読んで、私なりの解釈をしてみました。
① 思考・判断する場面に課題がある
これについてはその通りだと思います。
同時にこれを読んだときに感じたのは、
これが課題でなかった時代はあるのか?ということです。
常に課題だったのではないでしょうか。
私が小中学生の頃も課題だといわれていたでしょう。
思考・判断する力が課題だとは思いますし、
伸ばしたいと思って授業をしていますが、
学力調査の結果として特別に気になることだとも思いませんでした。
② 漢字を文の中で正しく使う
これは、とても気になりました。
様々な知人に聞いてみましたが、
「そういえば、ここ数年気になる傾向かもしれない」という意見が何人からか聞かれました。
大学で教鞭をとっている知人も同意していました。
漢字の出題
中学入試において、
漢字はどのようなものが出題されているでしょうか?
まず、今年の慶應義塾中等部と早稲田中学校の漢字の出題について
調べてみました。書き・読み両方とも含みます。
出題された漢字の配当学年を調べてみると、
1年生 3.1%、2年生 31.3%、3年生 15.6%
4年生 6.3%、5年生 15.6%、6年生 15.6%
中学配当 12・5%
という結果でした。
ちなみに、中学配当の漢字は「浸透」(書き)、「高揚」(書き)です。
一番多いのは2年生配当です。
しかし、これが意外と難しい。
「敬遠」「地」「復帰」「禁断」「心血」「去来」などがその例です。
「敬遠」については、入試当日に聞いてみたところ、
いったい何のことか意味すら分からなかったという生徒さんもいました。
「きょらい」「しんけつ」などは、
意味は分かるけど、どんな漢字か想像がつかない
という生徒が多かったように思います。
漢字の学習
漢字の学習をどのように進めていますか?
漢字を書ける・読めるということはとても大切なことです。
しかし、漢字ドリルなどで新しく学ぶ漢字だけを
一生懸命マス目に書いているだけでは、このような問題に対応できません。
上記の学力調査のように
「文章の中で使う」「正しい意味で使う」ということが必要です。
入試問題でも、たとえ短くても例文の中で出てきます。
(これが慶応中等部のパターン)
あるいは、長文の中で出てくる学校もあります。
(これが早稲田中学パターン)
いずれにしろ、「漢字一文字のみ」の出題というのは見られません。
必ず、文章の中で使うことを意識して勉強してください。
具体的に言えば、漢字の練習をするときに例文を作ってみることです。
また、文章中に
読み方がわからない熟語
意味が分からない熟語
が出てきた時に意味を調べ、メモをしておくことです。
可能ならば、例文づくりまでできるといいですね。
ただ知識を丸暗記すればいいという勉強が
推奨される時代ではありません。
中学入試でも意識しなければならないポイントですが、
普段の学校での学習からぜひ意識してみてください。
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